株式会社CCG C.REP(シーレップ) | マーケティング・プロモーション総合支援

WORKS

重度の障がいを持つ子とそのご家族の姿を伝えた世にふたつとない絵本の編集・製作

クリエイティブ プリンティング

(テーマ)

奈良で重度の障がいのある子を療育する施設『Ricora(リコラ)』
その創立者の思いを大人から子供まで理解できる絵本として創り出す

<事案の発端>

奈良で重度の障がいを持つ児童の発達をご支援される療育施設Ricora様。同施設ではそういった子どもたちを受け入れ、自立した生活を送るための療育を日々行っておられます。そこには行き場のない子どもたちや育児に悩まれるお母さんやご家族が数多く施設を訪ねてこられます。

日々の中でRicora創立者の河村氏は障がいを持つ子どもやそのお母さんたちが、世の中の多くの人から偏見の目で見られたりしている現実に着眼。「重度の障がいはどのお子様にも起こりうる事であり、悩めるご家族の事も正しく理解して欲しい」この思いを誰もが理解できる『絵本』にして多くの方々に読んでもらいたいという気持ちをしたためておられました。しかし具体的にどうすれば絵本になるのかが分からない状況が続く中、ふとしたことからCCG C.REPのデザイナーへご相談が届きました。

<絵本製作の方向性>

●絵本ではあるものの絵空事ではなく本当の事を伝える。
●医療的な文献ではなく、小さなお子さんにも読み聞かせることができる内容にする。
●施設のイラストを描かれたイラストレーターさんに絵を依頼したい。
●製本された絵本はコミュニティスペースや小児科、その他の医療関連など親子で訪れる施設などに設置できるような仕上がりにしたい。それによってより多くの方々が気軽に見ていただきたい。

<製作上の課題>

●文章は河村氏が書き起こされていましたが、事実をベースとするため情報量が膨大。絵本として成立させるためページ数にも制限が出てくる。内容を切り詰めすぎると本質が伝わらなくなる可能性もある。
●非常にセンシティブな内容だがネガティブさや深刻なイメージは出さない。
●重度の障がいを持つ 2組の異なるご家族を紹介したいが、分冊ではなく1冊の絵本として仕上げたい。

まず原文を読み解き、情報の再整理と表現の見直しをはかります。その上でページネーションを作成。文字量が多くなるため、できる限りデザインやイラストで読みやすくする構成を企画しました。内容では一般的に理解しにくい用語や言葉を分かりやすい言葉に置き換え、絵本の意図を阻害しないよう情報の取捨選択を行いました。

また2組のご家族が1冊に登場するという最大の難関は、両表紙(左右どちらからでも読める構成)という手法で実現しました。その2組のご家族が絵本の真ん中で『出会う』という構成を採用。重度の障がいを乗り越えて生きる(奇跡の)子どもたちが出会う(つながる)という展開に決定。これは絵本のタイトルである『キセキツナガル』という命題につないでいきます。

<お客様の評価>

『完成した絵本が届いた時は心から感動しました』とのコメントを頂戴しました。
モデルとなってくださった2組のご家族や担当のお医者様たちにも絵本を寄贈されました。
これに共感・発信してくださる方々にひとりでも多く読んでいただきたいとRicora様は願っていらっしゃいます。

<Ricora様からいただいたコメント>

同じ境遇の方々は、自分たちと重ね合わせ懐かしみながら改めて今家族でいられる事の感謝を感じていました。子ども達を支援しているスタッフ達は知っていると思っていたが、まだまだ分かっていなかったと人を知る事の大事さを改めて感じていました。また、医療の先生達は「助けた後も障がいを残してしまった事に自問自答してきた日々でしたが絵本を読んで心が救われました」と感慨深く熟読されていました。小学校の先生は、とっても良い絵本だからと順番に各組に廻し、子ども達に絵本を読み聞かせして頂いている小学校もあります。
現在のところ、医療機関・特別支援学校・小学校・大学院と医療機関と学校を中心に普及していますが、その効果は大きくあらゆる人たちに共感や忘れかけていた物をふと思い起こす様な絵本となっています。 一人でも多く手にして読んで心を震わせてもらえるよう今後も普及していきます。

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